Vanity Fair

アルバム『Vanity Fair』について

松田聖子の通算27枚目となるオリジナル・アルバム『Vanity Fair』は、1996年の5月27日に発売されました。このアルバムは、彼女が1980年に歌手デビューを果たしてから15年間在籍したSony Recordsから離れ、マーキュリー・ミュージックエンタテインメント（MME）からリリースされた最初の作品です。松田聖子はその後、2002年にSony Recordsへ復帰します。

この『Vanity Fair』の目玉であるシングル「あなたに逢いたくて〜Missing You〜／明日へと駆け出してゆこう」は、オリコンチャートで「旅立ちはフリージア」以来の8年ぶりの第1位を獲得しました。この両A面シングルは、大ヒットを記録し、アルバム販売にも良い影響を与え、30万枚以上のセールスを上げました。また、オリコンアルバムチャートでは、前作『It's Style'95』に引き続き第2位を獲得しています。

さらに、アルバム発表からわずか2週間後、全篇英語詞の全米リリースアルバム『WAS IT THE FUTURE』が日本で発売されるなど、松田聖子の国際的な活動も注目されました。アメリカにおいては、アルバムは日本よりも1か月早い5月14日にリリースされました。

収録曲について

『Vanity Fair』には様々な楽曲が収録されています。全曲の作詞は松田聖子自身が手掛けており、ほとんどの楽曲が彼女と音楽家の小倉良との共同作曲によるものです。アレンジは鳥山雄司が担当しています。

• - 明日へと駆け出してゆこう：この曲はテレビ朝日系アニメ『怪盗セイント・テール』の主題歌としても知られており、ライブパフォーマンスでもオープニングを飾る重要な曲です。
• - Crazy Shopper：この楽曲では多くのブランド名が歌詞に登場し、シティポップの雰囲気を漂わせています。
• - Darling You're The Best：この楽曲はシングルとしてはリリースされていませんが、ミュージック・ビデオが制作され多くのファンに親しまれています。
• - あなたに逢いたくて〜Missing You〜：この曲はキャノンのコマーシャルにも採用されており、テレビ番組のエンディングテーマとしても人気を博しました。
• - もし、もう一度戻れるなら：その英語バージョンである「If Only...」は、別のアルバム『Guardian Angel』にも収録されています。

このアルバムは、単なる音楽作品としてだけでなく、松田聖子の音楽的な成長や新たな挑戦を示す大切な作品です。彼女は、これをきっかけに国際的な音楽シーンでも存在感を示すこととなり、今後の活躍にも多くの期待が寄せられています。『Vanity Fair』は、彼女のキャリアの中で特に重要なターニングポイントの一つと言えるでしょう。

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